トピックス 2月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(199)
民事再生法の活用

1.民事再生法が作成された背景
 中小企業だけでなく、個人の自己破産が、不況の長期化で急増しています。1998年だけで10万件以上、1999年では20万件突破も有り得ると言われています。この原因は、破産に至るまでの再建型手続が出未ないため、止むなく自己破産を申請せざるを得なくなっているからです。そのため、中小企業や個人事業者にとって使い易く、又再挑戦が可能な倒産法制の整備が待たれていました。やっと咋年11月5日、法務大臣に答申された「民事再生手続に関する要綱」が閣議決定し、今年の春より施行される見込です。

2.民事再生法の特色と、一般的な倒産処理との違い
 従未の倒産処理は、債務者の全財産を換価し、その換価した金額を債権者に債権額に応じた分配をする方法と、債務者の事業の収益力を向上ざせ、債権者には債権額を一時棚上や縮少させてもらい、収益力で支払える範囲まで圧縮させ、支払能力を回復させて会社を更生させる方法と、二通り有りました。今回の民事再生法は、後者の会社更生法を指しますが、中小企業版の会社更生法とも言われたり、簡易会社更生法とも言って居ります。その特徴は以下の通りです。

(イ) 今までは支払不能や債務超過などの破綻状態に至らないと裁判所に申立が不能でしたが、この法律の場合は、破綻前でも債務弁済が事業の継続に著しく支障をきたす場合であれば申立可能です。
(ロ) この法律は、法人でも個人事業者でも利用出未ます。
(ハ) 再建計画案の提出時期が債権届出期間の満了後、裁判所が定める期間内とされているため、余裕が有ります。会社更生法だと、再建計画案は債権者の5分の4以上の同意が必要でしたが、この法律ですと過半数の同意で、決定が可能です。
(ニ) この手続に際し、権利関係の調整の対象となる債権は、担保権や優先権の有る債権を除いたもの(無担保債権)です。しかし上記の点のため、担保権の実行により再建が不可能になってしまうので、その場合、目的物に相当する価額を支払い、目的財産を保待する事も可能にしています。
(ホ) 手続が開始されるまでに、債務者の財産の散逸や不公正な弁済がされないよう、強制執行等の中止命令や債権者による法的権利行使を禁止する、包括的債権行使禁止命令(仮差押え、仮処分等の保全処分)がなされます。
 以上が民事再生法の特色ですが、この手続について法律が施行するようになりましたら、当事務所の顧間弁護士を講師にした研修会を開催する予定です。