トピックス 3月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(200)
直 接 金 融 の 時 代

 最近銀行の貸渋りで、中小企業の資金繰りが苦しくなっています。従来企業は、銀行から借入して運用するのを当然のこととし、それを基にして発展してきました。この金融を間接金融と言い、中小企業はこの方法を主流としてきました。しかし時代が変り、企業の経営者が直接株式、社債、コマーシャルペーパー(CP)を発行し資金を集め、企業発展のために運用する直接金融という方法が除々に増えてきています。中小企業の中では、既に銀行には頼らず、少人数の私募債を発行する企業も出てきております。また、東京都の石原知事より、中小企業のための債権市場構想も発表されています。以下に、直接金融の具体的募集方法の概略を申し述べます。

1.少人数 私募債
 株式会社で有ればどの企業でも良く、大蔵省への届出がなく告知義務も有りませんので、手軽に発行出来ます。

イ.
株式会社で有れば良く、有限会社は除外されます。
ロ.
社債購入者は会社の役員、株主、取引先等の縁故者に限定され、一般投資家等には販売出来ません。また、人数は50人未満にしなければなりません。
ハ.
募集金額は5億円未満、なんの届出も必要有りません。
ニ.
担保も不要で、返済期間、金利は発行企業の自由です。
ホ.
この手続は取締役会だけの決議決定で良く、社債券の発行も必要有りません。また社債管理会社を設ける必要も有りません。
ヘ.
転売規制、証券取引法において、投資家保護の見地より、一括転売規制が設けられています。
ト.
中小企業信用保険法の改正により、一定の資格要件に該当する場合、社債5億円未満については90%程度の部分保証を行うように、信用保証協会法が平成11年12月に改正されました。その保証のため、中小企業総合事業団の保険の加入が必要です。

2.東京都の債券市場構想
 東京都の設定した基準に充足可能な企業ですが、これに適する中小企業の財務内容は下記の通りで、この水準をクリア出来る企業は相当優良企業なので、この基準の企業で有れぱ債権発行する必要もないように感じられます。概要は下記の通りです。

対象企業の財務基準
1.
自己資本比率 10%以上
2.
直前2期連続して経常利益を、計上していること
3.
平均月商 5千万円以上であること
4.
直前2期連続して売上が増加していること

債権融資の概要
1.
融資最大限度 5千万円
2.
期間 3年
3.
金利 固定金利
4.
東京信用保証協会の保証利用、一定の条件を充足すれば、5千万円まで無担保保証を利用出来る
 東京都では、平成12年3月よりこの融資を実行するべく、第1回の債権発行、販売を実施する予定です。