トピックス 2001年 5月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(214)
雇用保険料の値上げ

 平成13年4月より雇用保険の料率が大幅に上りました。この改正は不況が長期化した結果、失業者の増大で失業保険金の支払が増大してきているため、料率の改正が行われました。
 改正点は次のような事項です。

(1)基本手当の給付体系が変ります。
 4月1日以後、離職理由により退職者の給付日数が改正されています。倒産、企業の経営不振等による解雇等により離職した時は、給付日数が長くなっています。逆に定年や自己都合により離職した者は、従来より1ヶ月程度短くなっています。
 倒産、解雇等による離職事由について細目に規定されており、その事項に該当した場合は給付日数が手厚く支給されます。

(2)雇用保険者の離職証明書様式が改正され点した。
 これは離職理由をより正確に判断するための改正ですので、提出書類は変りありませんが、離職理由を記載する事項が従来の書類より厳しくなっています。離職理由を偽って雇用保険等の給付の支給手続をしますと不正受給となり、不正に受給した額の返還に加え、それと同額の納付を命じられます。さらに、企業においてこのような事が生じると、雇用関係の助成金の支給も受けられなくなりますので要注意です。

(3)再就職手当の給付も改正されます。
 4月1日以後の離職者について、再職手当金の支給の算定方法が変更され、給付額が支給日数の3分の1に相当する日数に基本手当日額を、乗じた金額が支給されますが、離職から再就職された日までが45日以上の場合のみに支給されます。支給要件は従来通りです。

(4)育児休業、介護休業の給付率が変りました。
 4月1日以後のこの給付の率が、休業前賃金の25%から40%に引上げられました。

(5)雇用保険料率が引き上げられました。
 事業主負担及び被保険者負担分が、千分2のずつ負担増になります。原則千分の11.5が千分の15.5に
なります。産業別料率表は下記の通りです。

産業別の料率表(平成13年4月から適用されます。)
雇用保険料率
 
事業主負担分
被保険者負担分
一  般
15.5/1,000
9.5/1,000
6/1,000
農林水産・清酒製造業
17.5/1,000
10.5/1,000
7/1,000
建 設 業
18.5/1,000
11.5/1,000
7/1,000
(注)各保険料率は、賃金総額に対する率をいいます。
(例)月収約30万円の労働者の場合→労働者、事業主それぞれ約600円/月の増となります。


(6)パートタイム労働者、登録型派遣労働者の適用要件等が変りました。
 4月1日以降は、年収90万円以上の就労であることの要件は撤廃され、逆に1年以上就労すると見込まれる場合、この雇用保険が適用されます。パート等を使用している企業は、雇用保険料の負担増が生じて来ますので、要注意です。