トピックス 2003年 5月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(238)
平成15年度労働保険の留意点
 労働保険とは、労働者災害補償保険(通常労災保険と言います)と雇用保険と合わせて労働保険と称しています。この手続は、14年4月1日から15年3月31日まで、この一年間を通常保険年度と言っています。この間に支払った賃金額に保険料率を乗じて、労働保険料を算出して5月20日までに労働基準局へ申告納付しなければなりません。この労働保険の取扱が昨年と変更されている点を下記に申し述べます。労働者1人採用でも加入要です。
(1) 雇用保険料率の変更
 企業の倒産、リストラ等の増加により雇用保険の受給者の増加のため、雇用保険料の料率が平成14年10月1日から下記のとおり改定されましたので、企業負担が15.5/1000より
17.5/1000に2/1000だけ増加になります。
(2) 賃金総額の正確な把握とパートタイム労働者の取扱
 賃金とは、労働者に支払う給与、手当、賞与名称を問わず、労働の対象として支払う金額を言い、通勤手当も含まれます。下記の早見表のとおりです。
 パート労働者も、一週間の所定労働時間が20時間以上は、雇用保険の対象者になり・ます。また一年以上雇用している者も、対象になりますので要注意です。

■雇用保険率表     (平成14年10月1日改定)
区    分
雇用保険率




特掲事業以外の事業1000分の15.51000分の17.5



土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐 採の事業その他農林の事業(園芸 サービスの事業を除く。) 動物の飼育又は水産動植物の採 捕若しくは養殖の事業、その他畜 産、養蚕又は水産の事業(牛馬の 育成、酪農、養鶏又は養豚の事業 及び内水面養殖の事業は除く。) 清酒の製造の事業1000分の17.51000分の19.5
土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業1000分の18.51000分の20.5

■労働保険料の算定基礎となる賃金早見表(例示)
賃金総額に算入するもの賃金総額に算入されないもの
基本給、固定給等基本賃金
超過勤務手当、深夜手当、休日手当等
扶養手当、子供手当、家族手当等
宿・日直手当
役職手当、管理職手当等
地域手当
住宅手当
教育手当
単身赴任手当
技能手当
特殊作業手当
奨励手当
物価手当
調整手当
賞与
通勤手当
休業手当
定期券、回数券等
創立記念日等の祝金(恩恵的なものでなく、
かつ、全労働者又は相当多数に支給される
場合)チップ(奉仕料の配分として事業主
から受けるもの)
雇用保険料その他社会保険料(労働者の負
担分を事業主が負担する場合)
住居の利益(社宅等の貸与を行っている場
合のうち貸与を受けない者に対し均衡上住
宅手当を支給する場合)
休業補償費
退職金
結婚祝金
死亡弔慰金
災害見舞金
増資記念品代
私傷病見舞金
解雇予告手当(労働基準法第20条の規定に
基づくもの)
年功慰労金
出張旅費、宿泊費等(実費弁償的なもの)
制服
会社が全額負担する生命保険の掛金
財産形成貯蓄のため事業主が負担する奨励
金等(労働者が行う財産形成貯蓄を奨励援
助するため事業主が労働者に対して支払う
ー定の率又は額の奨励金等)
住居の利益(一部の社員に社宅等の貸与を
行っているが、他の者に均衡給与が支給さ
れない場合)