トピックス 2006年1月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(270)
高齢化社会と、少子化の影響による労働力と、高齢層の就職事情


1.高齢者労働人口の国際比較
 日本の労働力が高齢化することにより、定年制の延長で60才から65才に延長するように、今年から変更する企業も増加していると思いますが、諸外国の労働力を、年齢と性別に比較してみますと、下記の図のとおりで、我が国や韓国などは多く高年齢になっても、アメリカやヨーロッパの国々の方が、高齢者の労働力人口は非常に少なくなっています。65才以上の労働力人口が、アジアの方が大幅に高くなっています。
 この原因は、民族的に、高齢化しても働かなければならないという環境になっているのか?
 年金制度がヨーロッパの方は、労働に従事しているときの税率が高くなっているため、離職したら労働する必要がないという制度が大きな原因で、アジアにはその福祉制度が、充分に活用できるようになっていないのが、主因だと思います。


2.年齢構成の変化と、企業の制度変更
 少子化により、人口減少社会が目前に迫ってきていると、見ています企業経営者が多いと思います。この大きな波を乗り切るにはどうしたらよいか、企業の賃金、昇進制度、定年制の延長、社会保険料の負担増等を、従業員が納得し、如何にインセンティブを与えるための制度変更に取り組むことが必要不可欠になっています。

3.労働力供給構造の変化への対応策
 若年労働者の確保のため、業績評価制度を新しく作成し、労働者の定着化と育成に取り組むことが肝要です。一方、非正規従業員が増加する企業も実に多くなると同時に、女性労働力を上手に活用したり、習熟した経験を生かす制度として、在宅勤務制度も考えられます。若年者、高齢者、女性が意欲を持って働ける、健康な職場づくりを、経営者は考え続けなければならない時代に入ったと感じられます。

図:高齢者の労働力人口比率の国際比較(2002年)
(単位%)
性・年齢階級 日本 アメリカ ドイツ フランス スウェーデン 韓国
60〜64歳男性 71.2 57.6 34.0 17.3 60.1 66.5
60〜64歳女性 39.2 44.1 16.4 15.1 53.4 46.4
65歳以上男性 31.1 17.9 4.4 3.3 42.7
65歳以上女性 13.2 9.8 1.8 2.5 23.0
資料出所 ILO「LABORSTA」。フランス及び韓国についてはOECD「LABOUR STATISTICS PORTAL」