トピックス 2006年3月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(272)
「構造改革と市場原理主義は、所得格差と教育格差、地域格差を激化する」


 市場原理主義は、規制を廃除し人々に競争を強いるものをいいますが、金融至上主義と財政再建という名の基に、増税案が列記されています。証券税制は、平成20年3月末日までは、低率の10%に抑制される一方、定率減税の廃止、老年者控除、特別配偶者控除の廃止、個人住民税の均等割の引上等は、個人の所得格差を増大するばかりです。週刊『ダイヤモンド』の1月28日号で、日本の上流社会と下流社会を区分していますが、富裕層と下流社会とがはっきり分かれてしまった感があります。一方ゆとり教育を推奨した結果、富裕層と下流層との教育格差が生じ、その改善策がいまだ全然取られていない状態です。貧富の差で、貧しい家庭では、深刻な学力低下で悩まされている現状です。それが、ニートやフリーターの増加する原因となっています。
 2006年の税制改正を基準として、中流社会の4人家族(45歳で子供2人、18歳と14歳と専業主婦)として、年収900万円とすると、社会保険の負担増、所得税、住民税の増税分が、86万円になると計算されます。所得格差が増大するばかりです。
 財政再建のため、小さな政府を目指すことから、地方の公共事業は縮小した結果、地方が活性化できず、衰退する一方で、活性化している東京、名古屋、大阪へと、人口が集中するばかりで、地域格差が生じてきています。日本全体がグローバル化することで、明るくなるはずであったのが、いつの間にか、格差社会に入ってしまったと言って、過言ではないと感じています。