トピックス 2006年7月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(276)
「医療制度改革関連法案」の国会通過により、高齢者の医療費の負担が大幅に増加します」


 上記の法案の内容は、次の三項目の改正が目的です。
(1)医療費適正化の総合的な推進
 これは、平均在院日数の短縮と生活習慣病の予防です。入院日数は、2015年までに、全国で最短の長野県と、全国平均との差を半分に縮小する。生活習慣病(糖尿、高血圧等)対策については、中長期的対策の中で政策目標を掲げ、習慣病予備軍を25%減少させる目的で、これも2015年までに、目標達成できるよう、国が都道府県に支援するという改革が目的です。
(2)新高齢者医療制度を、新しく独立した、医療保険制度が構築されます
 従来70歳以上の高齢者は、老人保険制度の対象とし、子供等に扶養されている老人であれば、保険料の支払いは免除されてきましたが、2008年4月からは、新たに75歳以上の高齢者からも、保険料の支払い義務が生じることになります。この制度は、70歳〜74歳までと、75歳以上とで、制度が下図の如く2通りに分けられます。厚生年金受給者(208万円以上)の人は、75歳以上ですと、毎月6200円を負担するようになります。子供に扶養されている老人は、2分の1の毎月3100円を支払うようになります。70歳〜74歳の高齢者は、現役世代と同じ国民健康保険に加入し、更に、病院での窓口の自己負担が、1割から2割に引き上げされます。現役並みの所得者(夫婦で年収621万円以上)は、今年の10月より3割に引き上げになります。
(3)保険者の再編、統合は、地域特性を踏まえて、保険者、医療機関、地方公共団体などが、都道府県単位で連携し、医療費の適正化に取り組む制度です。地域の医療水準に応じて変動すると予想されます
 以上の医療制度の改革法案は、膨張し続ける医療費の抑制が主目的で、高齢者の医療費抑制にあるため、益々高齢者の医療費と保険料は大幅に増加します。
 一方、入院日数は短縮され、高齢者の病状は、長引くのが当然のところ短くなり、特別養護老人ホームには入れないとなりますと、高齢者の介護が益々重圧になります。