トピックス 2007年7月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(288)
「固定資産の減価償却制度が、大幅に改正されました」

(1) 償却可能限度額の廃止で1円まで償却可能
我が国の経済の競争力を強化するため、企業負担を軽減する見地から、取得価額の5%以上は償却できませんでしたのが、1円まで償却できるようになりました。平成19年4月1日以後購入する固定資産は、下表のように償却率が高くなり、定率法ですと、短期間に余分に償却できます。

(2) 残存価額の残っている償却資産は、下記のような定額で5年の期間内に1円まで償却できます。
取得価額100万円の資産で、95万円まで償却されており、帳簿価額が5万円となっている場合
当期償却限度 期末簿価
事業年度(平成19.4.1〜平成20.3.31) 1万円    4万円  
事業年度(平成20.4.1〜平成21.3.31) 1万円 3万円
事業年度(平成21.4.1〜平成22.3.31) 1万円 2万円
事業年度(平成22.4.1〜平成23.3.31) 1万円 1万円
事業年度(平成23.4.1〜平成24.3.31) 9,999円 1円

(3) 上記のとおり1円まで償却できるため、定率法では改正前と改正後で償却率が大きく変わり、3年の耐用年数の率が0.333から0.833と変化し、1年で取得価額の80%以上が償却できるように変わりました。

(4) 新たな定率法による減価償却の計算例
取得価額100万円、耐用年数10年の減価償却資産の各年の償却に係る計算は、下記のとおりとなります。
定率法の償却率は0.250、保証率は0.04448、改定償却率は0.334と別記のとおり定められています。
保証償却額より償却額が少なくなる年数、この場合8年目に改定償却率が適用され、定額で均等に償却し、1円まで償却されます。
(単位:円)
年   数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
期首簿価 1,000,000 750,000 562,500 421,875 316,407 237,306 177,980 133,485 88,902 44,319
償却限度額(調整前償却額) 250,000 187,500 140,625 105,468 79,101 59,326 44,495 33,371 25,028 18,771
償却保証額 44,480 44,480 44,480 44,480 44,480 44,480 44,480 44,480 44,480 44,480
改定取得価額×改定償却率 44,583 44,583 44,318
期末簿価 750,000 562,500 421,875 316,407 237,306 177,980 133,485 88,902 44,319 1

減価償却資産の償却率、改定償却率及び保証率の表
耐用
年数
平成19年4月1日以後取得 耐用
年数
平成19年3月31日以前取得
定額法
償却率
定率法 旧定額法
償却率
旧定率法
償却率
償却率 改定償却率 保証率
2 0.500 1.000 2 0.500 0.684
3 0.344 0.833 1.000 0.02789 3 0.333 0.536
4 0.250 0.625 1.000 0.05274 4 0.250 0.438
5 0.200 0.500 1.000 0.06249 5 0.200 0.369
6 0.167 0.417 0.500 0.05776 6 0.166 0.319
7 0.143 0.357 0.500 0.05496 7 0.142 0.280
8 0.125 0.313 0.334 0.05111 8 0.125 0.250
9 0.112 0.278 0.334 0.04731 9 0.111 0.226
10 0.100 0.250 0.334 0.04448 10 0.100 0.206
11 0.091 0.227 0.250 0.04123 11 0.090 0.189
12 0.084 0.208 0.250 0.03870 12 0.083 0.175
13 0.077 0.192 0.200 0.03633 13 0.076 0.162
14 0.072 0.179 0.200 0.03389 14 0.071 0.152
15 0.067 0.167 0.200 0.03217 15 0.066 0.142