トピックス 2009年2月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(307)
「65才定年は誤り、高年齢者パワーをあなどるなかれ」

 この言葉は「変貌する経営者の世界」P.Fドラッカー著より引用したものです。96才を迎える直前まで活躍していたドラッカーであれば、65才の定年退職は間違っていることだ、と指摘するのも当然だと思います。人の寿命は延びています。人生のうち、一流の人たちに共通して言えるのは、70才になっても、80才になっても、90才になっても、学び続けなければならない。このような人が、価値があると考えます。元京都大学総長で、神経解剖学の大家で、平沢興先生も言っておりますように、人生は「75才から85才位までが、人間が一番伸びるときで、90才まで生きないと本当の人生はわからない」先生が、89才で亡くなられた最後の言葉が「80になっても、90になっても、人間の成長はこれからである」と言って、他界しています。
 以上のことから、65才の定年制を、引くこと自体誤った制度であると理解できます。この定年65才としたのは、ドイツのビスマルクの時代で、この制度を米国が導入し、その時代が第一次世界大戦(1915)時で、当時は年令の故に退職するものもいなかったと思うし、高齢者そのものがいない時代でした。

65才定年制は、下記の理由で廃止すべき時代です。
 ドラッカーは、65才定年は、元気な人達をゴミ箱へ捨てているようなものだと言っています。最近人の寿命は、20年位延びています。

(イ)技術移転回避
 今現在問題になっている熟練工の技術移転も、高齢者から徐々に若年者へと指導されるならば、業務上の支障もなくなります。

(ロ)年金制度の改善
 年金制度も、高齢者の増加により年金受給者が多くなり、年金制度の破綻だと言われています。その改善のためには、定年制の延長や定年制の廃止を導入しなければ、政治的にも、経済的にも不可避だと思います。
 高齢者にとっても、一定年齢による強制退職させることは差別と取られます。高齢者自身が、健康上の理由で納得する退職の基準が作られ、それに基づいた年令制度に改善する必要があると考えます。

(ハ)技術革新によって、労働生産性が大幅に変化しています。
 最近の労働は、技術革新により、コンピュータ化により省力化され、高齢者でも若年者でも、仕事によっては同一にできることが多くなっています。ですから、年金制度が出来た同時の65才が、今日では、75才に相当だと考えられます。

 以上の理由から、少子高齢化社会に入ってきていますから、少なくとも年金制度を改善することが、早急を要すると考えます。