トピックス 9月号


「エムケーシー経営者だより」
リスクマネジメントシリーズ(194)
会計ビックバン(企業会計制度の変更)

 従来の日本の会計制度が国際会計基準に合わせざるを得なくなったため、根本的な大変革をしています。その変化を具体的に掲載すると次のようになります。

1.連結対象の企業の拡大と連結納税制度の導入。2001年までにこの制度が採用されます。中小企業の子会社は、親会社と合わせて納税するようになります。
 そのため、従来子会社のみでは赤字で納税がゼロ申告で良かったのが、連結により所得が通算されて、税負担が生じる事もあります。問題点として大企業と小企業の税率を同一にするのか? 内部取引の取扱いをどうするか?等ありますが、早急にアメリカなどからの外圧により導入しなければならなくなっていますので、経営者は従来の組織を大巾に変化させる必要が生じて来ます。これからの企業会計制度の変更に注意する必要があります。

2.金融商品の時価会計の導入
 最近の金融市場のグローバル化、多様な金融商品の開発(デリバティブ取引)、市場性のある有価証券(ゴルフ会員権も含む)、このような商品は、従来は原価取得価額で貸借対照表の資産計上をしていましたが、バランスシートを時価で評価しないと企業の正確な価値はわからない、という時価評価への認識基準の要求から、時価会計の導入が2002年3月期から実施される予定です。

3.キャッシュフロー計算書の導入
 従来は貸借対照表と損益計算書のみが財務諸表で良かったのが、国際会計基準ではキャッシュフローの計算書を付けるのが常識になっています。2000年3月期よりキャッシュフロー重視の経営に変化している現在、中小企業の財務諸表にも、キャッシュフロー計算書を添付しなければならなくなりました。

4.企業年金会計(退職給付会計)
 この年金不足計上は、上場企業にとって大きな問題点です。年金の積立不足の計上を2001年3月期より実施しなければなりませんので、企業成績が大きく左右されます。これらの国際会計基準の導入は、従来の日本の企業会計原則が完全に骨抜きになった変革です。

資本の効率化を促す企業会計の変更
国際会計基準の概要
項目導入時期概要
キャッシュフロー計算書の導入2000年3月期貸借対照表、損益計算表と並ぶ第3の財務諸表として、キャッシュフロー計算書の作成を義務づけ。
連結財務諸表主体の開示2000年3月期連結対象を、従来の株式保有比率(持株基準)のみならず、役員の人的つながり、営業上の強い結びつき等(支配力基準、影響力基準)も踏まえた「事実上」の子会社・関連会社にまで拡大。
年金債務のオンバランス化2001年3月期年金債務を時価評価し予測給付債務(PBO)と年金資産の差額(積立不足額)を負債計上。
金融商品の時価評価 2001年3月期
(持合株式は2002年3月期)
株式、公社債、受取手形・売掛金、デリバティブ等の時価評価。